遂に、島根『田吾作』にて飲酒に成功!

寒い日が続いていますが、いかがお過ごしですか?

久々に喉に違和感、軽い咳や、ちょっとした寒気、体調が重く感じるなど明らかに下降気味の週末であります。熱を計ってみると、37度。ここれはっ?風邪じゃないっすか?

ということで、体調を崩すくらい、お仕事自慢としては年明けからハードに続いていますが、その後もそれは続き、今週は月曜日から二泊三日、木曜日から一泊二日ということで、今週は帰社の金曜日を除き、会社へは出社せず、出張の連続でした。

最初の二泊三日は、福山、広島、ときて、バスで日本海側に抜けて、島根の浜田、益田で仕事終了して帰還。そして次の一泊二日は岡山で一日研修と会議、そしてまた福山へということでしたが、今週のアクセントをなにか、そうなにかを作ろうという事で、山陰の出張、その夜に企てたのが、酒飲みの間では、その名も轟く、益田の『田吾作』という居酒屋への訪問であります。

20年くらい前に居酒屋だけの評論という未知の分野を切り開いたのは太田和彦氏でしたが、この店は、彼の推薦の店として有名であります。広島で仕事を済ませ、高速バスで日本海側まで北上しJR浜田駅に到着。そこで山陰線に乗り換えて益田駅まで約1時間、日本海を見ながらの移動となりました。ひゅるりー、ひゅるりらー、と侘しい日本海旅情であります。

そして、益田駅でおりてここでホテルにチッェク・イン。翌日は、ここにある特約店を営業担当と訪問の予定なのでありました。

益田市は人口約5万人とのことですが、面積が広く、人口はあまり密集していないとのことで、高層ビルはほとんどなく、小さな地方都市という趣でありました。しかも、お目当ての『田吾作』という居酒屋の場所は、盛り場らしい地域からは少し外れた住宅街の一角、近くには野原や中学校があるというロケーションでした。元旅館を改装して居酒屋にしてあるのですが、およそ洗練とは掛け離れた佇まいですが、なにか素朴で図太い感じが気に入りました。

夕刻過ぎの17:30頃に玄関先に到着しましたが、玄関を入っても人影はなく、大きな下駄箱があるのみ。ここから、階段を下っていくと生簀と、6人くらい座れるカウンター、そして個室は、大中小といろいろあるらしい間取りでした。

カウンターの奥には、カマドがあり、湯気が立ち上りってはいますが、誰もおりません。声を掛けると、手ぬぐいを被り、丸いめがねを掛けた農家のお母さんのようないでたちの女将がににこにこと迎えてくれました。

オープン・キッチンといえばオープン・キッチンという感じで厨房を眺めることのできるカウンターに座り、なにか懐かしいような、うれしいような感覚に陥りました。

さらに、カウンターには無造作に、菜の花が活けてありますし、ゆずやみかんやりんごも、ざっくりと盛られており、むーんと唸りました。寒い日の訪問で、建物全体は冷え冷えとしていますが、カウンター菜の花が出張の気持ちを少しずつほぐして参ります。おまけに足元には、アンカが置いてあるので、足先もほんわかとして参ります。

カウンターの上にある、煮しめの数々が気になり、日本酒の温い燗と、煮しめ少々をという注文をしましたが、女将さんとの会話がはじまりました。『それでは煮しめを一つずつ入れますね』ということで、一皿にしてだしてくれました。

この盛り付けにもしびれつつ、日本酒が来る前に、盃の入った篭を持ってきてくれて、一つ選んでくださいというので、ぱっと迷わず一つ選ぶと、すかさず女将さんが、『良いのえらんだね』と嬉しそうに引き上げて、今度は、温燗のお銚子をもって、そばまで来てくれました。恐縮しつつ、注いで頂きましたが、客が一人ゆえ女将さんとの飲酒という試合も始まりました。お店の従業員の方がもう一人現れ、それを機に、女将さんは厨房をあちこち動かれながら、予約客の仕込みが始まりました。あまりに煮しめが美味しいので、お代わりをお願いしますというと、その従業員の方がカウンターの鉢を指して、好きなものをとってくださいと、にっこりとしながら言うので、こちらも気軽になって自分なりに盛り付けて、第二ラウンドとなりました。

そろそろ、日本海の魚をと思い、メニューを見るが値段なし。まずは、ちょっと時間が掛かると思われる煮魚、のど黒を注文しました。前に担当していた新潟でも高級魚として知られていましたが、これが美味しいのです。いつこの地に来られるかもわからず、のど黒を注文。そして、『刺身は、ブリが良いですか』と、女将さんに尋ねると、『はい、寒ブリが良いですよ。』と、これまたにっこりと微笑むので、お願いしました。二言、三言の間合いがなんとも、自分には心地よく、すっかり試合は相手のペースで進んでいます。

さらに温燗を頼み、そして冬の日本海といえば、寒ブリの刺身であります。身の弾力と甘みで、一口でほぼノック・アウトでとなりましたが、刺身のツマは、なんと春菊。これが甘くて旨いし、さらに、盛り付けてもらった中皿の模様が藍色なのですが、ブリ刺しの赤い色と藍色のコントラストも素晴らししいので、そう告げると、これまた嬉しそうに、そのお皿は一枚しかないんですと、にっこり。この『田吾作』での夜は、女将さんの完全試合ペースで進みました。

もう、写真を撮ることは、トックに諦めて、一人飲み堪能モードに入りました。

さらに『のど黒』の煮魚もカウンターへ。そして、至福も至福の時が訪れました。こちらも素晴らしい皿に盛られ、もうなにも言う事はありません。予約客もぼつぼつと入ってきたころ、女将さんに『太田和彦さんの推薦の店ということで、きました。』と告げると、『そうじゃないかと思いました。太田さんも空いている時間を狙ってきて、カウンターを独占するんだけど、時間の使い方がうまい人ですよ。』とまたにっこり。さらに、『太田さんが、日本一の梁山泊居酒屋といっていましたね』というと、『そうそう、それだけはやめてくれって出版社に言ったんだけど、そうしてくれなかったんです』ということでしたが、梁山泊とは、豪気な人物や、優秀な人物、アウトロー達が集まる場所という意味ですので、今日は値段を気にしつつ、気にしないということで、カウンターを独占してとても良い時間を過ごしました。

最後に、おにぎり一つと味噌汁を頼むと、カウンターにある既ににぎってあるものではなくて、新しく握ってくれて、平目のアラの入った味噌汁も作ってくれました。さて、大満足でしたので、値段はというと野暮ということになりますので、都会での送別会くらいの値段ということで、納得の居酒屋でした。

実は、旅立つ前の16日の日曜日は、神戸にて会社同期の奥様、難病での闘病中とのことでしたが、今度は訃報の連絡が入り、お通夜となりました。この同期は、約一年前に会社を辞めて看病に専念しましたが、大変残念な結果となりました。なんとも重い週明けでした。しかし、出張中にこの田吾作を訪問することで、なんとか気持ちだけは持ち直し、ここでの書き込みとなりました。この気持ちをお届けしたく、長い記事となり恐縮です。立ち飲みばかりじゃないよー。

(追伸) 昨晩は、サッカー日本代表からも元気をもらいました。完全アウェー、ろくでもない主審、線審にも、一人少ないにもかかわらず、そこから同点と逆転という、これ以上ないエキサイティングなゲームでした。

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遂に、島根『田吾作』にて飲酒に成功! への2件のフィードバック

  1. より:

    「田吾作」の正面写真を見るたびに
    ”鍋割山荘”を思い出しています

    • ヨーガ より:

      P様、書き込みありがとうございます。
      そうですね。ここは山荘にも似て、質素でありながら居心地の良い場所でした。
      ここに似た居酒屋は思い浮かびません。
      いつか訪れましょう、ご案内いたします。

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